一次性頭痛|大阪頭痛脳神経クリニック | 大阪・梅田の頭痛外来
その他の一次性頭痛疾患について

頭痛には、脳や体の他の病気が原因ではない「一次性頭痛」と、何らかの病気(くも膜下出血や脳腫瘍など)が原因で起こる「二次性頭痛」があります。代表的な一次性頭痛には片頭痛や緊張型頭痛がありますが、これらに当てはまらないものの、特定のきっかけで起こる頭痛がいくつか存在します。
これらは大きく4つのグループに分けられます。
- 身体的な労作に関連する頭痛(咳嗽、運動、性行為、雷鳴頭痛など)
- 物理的な刺激による頭痛(寒冷刺激、外圧など)
- 頭皮の限られた部分が痛む頭痛(穿刺様、貨幣状など)
- その他の特殊な頭痛(睡眠時、新規発症持続性連日性頭痛など)
すべての患者様へ重要なお願い
ここに挙げる「一次性頭痛」は、すべて「除外診断(他の危険な病気ではないことを確認して初めて診断されるもの)」です。初めて経験する激しい頭痛や、これまでにないパターンの頭痛が起きた場合は、自己判断せず、必ず医療機関(脳神経外科・神経内科・頭痛外来など)を受診してください。
目次
4.1 一次性咳嗽性頭痛(Primary cough headache)
国際頭痛分類第3版(ICHD-3)第4章 ― 患者様のためのガイド
概要
咳、くしゃみ、鼻をかむ、排便時の力みなど(バルサルバ手技)によって引き起こされる頭痛です。
症状の特徴
- 40歳以上の男性に多い
- 後頭部〜頭頂部の両側性の突発性頭痛
- 持続時間:1秒〜最大2時間(多くは30分以内)
- 咳や力みの直後に起こる
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 咳、力み、またはその他のバルサルバ手技によって誘発される突発性頭痛が2回以上
- B. 1秒〜2時間持続
- C. 他のICHD-3診断で説明できない
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛
キアリ奇形(後頭蓋窩病変)、後頭蓋窩腫瘍、脳静脈血栓症。特に初発時は必ずMRI検査でキアリ奇形を除外する必要があります。
検査・診断のポイント
頭部MRI(特に後頭蓋窩〜脳幹の評価)が必須です。
治療と対処法
インドメタシンが有効です。便秘・慢性咳嗽の改善も重要です。
コメント
初発時は必ず後頭蓋窩病変の除外が必要な除外診断です。
4.2 一次性運動時頭痛(Primary exercise headache)
概要
マラソン・重量挙げ・水泳など、持続的な身体運動によってのみ起こる頭痛です。
症状の特徴
- 運動中〜直後に発生
- 拍動性の痛みが多い
- 持続5分〜48時間
- 温暖な気候・高地で起こりやすい
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 身体的労作によってのみ誘発され、かつその間のみに生じる頭痛が2回以上
- B. 5分〜48時間持続
- C. 他のICHD-3診断で説明できない
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛
くも膜下出血、心血管疾患。初発時は必ず受診してください。
検査・診断のポイント
くも膜下出血や心血管疾患を除外するための検査が必要です。
治療と対処法
インドメタシン(運動前予防投与)、ベータ遮断薬などが用いられます。
日常生活での注意点
十分なウォームアップ、段階的な運動強度増加が予防に有効です。
コメント
初発時はくも膜下出血との鑑別が最重要。エビデンスは症例報告が中心です。
4.3 性行為に伴う一次性頭痛(Primary headache associated with sexual activity)
概要
性的興奮の高まりとともに出現、またはオーガズムの瞬間に突発する頭痛です。
症状の特徴
- タイプ1:性的興奮の増加とともに増悪する鈍い両側性の頭痛
- タイプ2:オーガズム直前〜その際の突発性激しい頭痛(雷鳴様)
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 性的興奮によって誘発される頭痛が2回以上
- B. 以下の一方または両方:1.興奮の増加とともに増悪する鈍い両側性頭痛、2.オーガズム直前またはその際の突発性重度頭痛
- C. 他のICHD-3診断で説明できない
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛(最重要警告)
くも膜下出血、RCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)、動脈解離。初発時の爆発性頭痛は直ちに救急受診が必要です。
治療と対処法
性行為前のインドメタシン予防投与、トリプタンなどが用いられます。
コメント
初発時の爆発性頭痛はRCVSやSAH(くも膜下出血)との鑑別が最優先です。確定診断後も再発時は再受診を検討してください。
4.4 一次性雷鳴頭痛(Primary thunderclap headache)
概要
突然始まり、1分以内に最も強い痛みに達する突発性の激しい頭痛です。
症状の特徴
- 「人生最悪の頭痛」「バットで殴られたような痛み」と表現される
- 1分未満で最大強度に達する
- 5分以上持続
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 1分未満で最大強度に達する重度頭痛
- B. 5分以上持続
- C. 器質的原因による他のICHD-3診断で説明できない(すべての器質的原因を除外した後のみ診断可)
最重要警告
くも膜下出血、脳出血、RCVS、脳静脈血栓症、動脈解離(頭蓋内外)、未破裂動脈瘤、下垂体卒中、髄膜炎、低髄液圧症候群。これらを除外するまで「一次性雷鳴頭痛」とは診断できません。必ず救急受診してください。
検査・診断のポイント
頭部CT、MRI/MRA、必要に応じて腰椎穿刺が必須となります。
コメント(重要)
ICHD-3は「一次性雷鳴頭痛が独立した一次性疾患として存在するエビデンスは乏しい」と明記しています。「一次性雷鳴頭痛の疑い」という暫定診断は絶対に行いません。RCVSは初期の脳血管画像で血管攣縮が確認できないことがあるため初回検査正常でも油断禁物です。
4.5 寒冷刺激による頭痛(Cold-stimulus headache)
概要
冷たい環境にさらされたり、冷たいものを飲食したりすることで起こる短時間の頭痛です。
4.5.1 外的寒冷刺激による頭痛
極寒の屋外、冷水への飛び込み、クライオセラピーなどで頭部が直接冷やされることで起こる刺激を受けている間のみ起こり、刺激を取り除いた後30分以内に軽快前頭部や側頭部の刺すような痛みのこともある
4.5.2 冷たいものの摂取・吸入による頭痛(アイスクリーム頭痛・ブレインフリーズ)
かき氷・アイスクリーム・冷たい飲み物を急いで摂取、または冷気を吸い込んだ際に口蓋や喉の奥が刺激される前頭部〜こめかみへの突然の痛み(多くは両側性)、10分以内に自然に軽快片頭痛患者で起こりやすい
ICHD-3 診断基準(要約)
- 外的寒冷刺激:外的寒冷刺激の適用中のみ起こり、刺激除去後30分以内に軽快
- 摂取・吸入:冷刺激摂取直後に起こり、10分以内に軽快
注意事項
基本的に心配の少ない一過性の頭痛です。ただし、冷刺激がないのに痛みが続く、発熱・神経症状を伴う場合は他疾患を考えます。
治療と対処法
特別な治療不要。冷たいものをゆっくり食べる、寒い環境で帽子を着用するなど。
コメント
片頭痛患者では誘発されやすいですが、一般に予後は良好です。除外診断となります。
4.6 外圧による頭痛(External-pressure headache)
概要
頭部への持続的な圧迫(締め付け)や牽引(引っ張り)によって生じる頭痛です。
4.6.1 外部圧迫による頭痛(External-compression headache)
きついヘルメット、ゴーグル、水泳帽、ヘアバンドなどによる頭部の締め付けで起こる圧迫開始から1時間以内に発生圧迫部位が最も痛む原因を外すと1時間以内に軽快
4.6.2 外部牽引による頭痛(External-traction headache、ポニーテール頭痛)
ポニーテールなど髪をきつく結ぶことで頭皮が持続的に引っ張られて起こる牽引部位で最も痛む牽引をやめると1時間以内に軽快
ICHD-3 診断基準(要約)
準備中
注意事項
準備中
治療と対処法
準備中
コメント
準備中
4.7 一次性穿刺様頭痛(Primary stabbing headache)
概要
準備中
症状の特徴
- 目周囲・こめかみなど(三叉神経領域)に「チクッ」「ズキッ」と鋭い痛み
- 持続:通常2分以内
- 孤発性または短い連続で起こる
- 片頭痛・群発頭痛の患者に合併しやすい
- 自律神経症状なし
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 他の症状や疾患なしに自発的に起こる突発性・刺すような頭痛が1回以上
- B. 痛みは数秒以内で消失まれに120秒以内のことがある。
- C. 不定期に繰り返す
- D. 他のICHD-3診断で説明できない
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛
準備中
治療と対処法
準備中
コメント
準備中
4.8 貨幣状頭痛(Nummular headache)
概要
準備中
症状の特徴
- 直径1〜6cmの円形または楕円形の範囲に限局
- 痛む場所・大きさ・形が一定
- 多くは頭頂部付近に起こる
- 多くは慢性的(3ヶ月超)だが、秒〜日単位の例も
- 痛む部位にピリピリ感・感覚鈍麻・圧痛・アロディニアを伴うことがある
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 頭皮の限局した領域のみに起こる持続性または間欠性頭痛
- B. 明瞭に輪郭の定まった円形または楕円形、直径1〜6cm、大きさ・形が固定
- C. 構造的・皮膚科的病変が除外されている
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛
準備中
治療と対処法
準備中
コメント
準備中
4.9 睡眠時頭痛(Hypnic headache)
概要
準備中
症状の特徴
- 50歳以降の発症が多い(若年でも起こりうる)
- 睡眠中にのみ起こり、患者を覚醒させる
- 月10日以上・3ヶ月超に発生
- 覚醒後15分〜4時間持続
- 涙・鼻水・目の充血などの自律神経症状なし
- 痛みは軽〜中等度が多いが、約2割は強い
- 約2/3は両側性
- 一部に片頭痛様の特徴・悪心を伴うことも
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 睡眠中にのみ起こり、覚醒させる反復性頭痛発作
- B. 月10日以上・3ヶ月超に発生
- C. 覚醒後15分〜4時間持続
- D. 頭部自律神経症状(涙・充血など)や落ち着かない感じなし
- E. 他のICHD-3診断で説明できない
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛
準備中
コメント
準備中
4.10 新規発症持続性連日性頭痛(New daily persistentheadache: NDPH)
概要
準備中
症状の特徴
- 「発症した日付・場面をはっきり記憶している」のが最大の特徴
- 24時間以内に連日持続性となる
- 片頭痛様・緊張型頭痛様、または混合タイプ
- 既往の頭痛悪化との区別が重要(NDPHは突然新しく始まる)
ICHD-3 診断基準(要約)
- A. 24時間以内に連日持続性となった持続性頭痛
- B. 発症を明確に記憶している
- C. 3ヶ月超持続
- D. 他のICHD-3診断で説明できない(二次性頭痛の徹底的な除外が必要)
受診を急ぐべき症状・除外すべき二次性頭痛(最重要)
準備中
コメント
準備中