柳原(40点法)顔面神経麻痺評価システム|大阪頭痛脳神経クリニック | 大阪・梅田の頭痛外来

〒530-0013大阪府大阪市北区茶屋町6-6 TATSUMI茶屋町Bld

06-6459-7268

WEB予約
院内イメージ

柳原(40点法)顔面神経麻痺評価システム

柳原(40点法)顔面神経麻痺評価システム|大阪頭痛脳神経クリニック | 大阪・梅田の頭痛外来

2026年6月16日

柳原法(40点法)評価システム – 予後判定機能付き

柳原法(40点法)顔面神経麻痺評価システム

📋 評価項目の実施方法

①安静時の対称性

😐

安静時に顔面の左右対称性を観察します。額のしわ、鼻唇溝、口角の位置などを確認します。

②額のしわ寄せ

😲

「上を見てください」または「眉を上げてください」と指示し、額に横じわができるか確認します。

③軽い閉眼

😌

「軽く目を閉じてください」と指示し、目が完全に閉じるか、まつ毛が隠れるかを確認します。

④強い閉眼

😣

「力を入れて目を強く閉じてください」と指示し、眼輪筋の収縮力を確認します。

⑤片目つぶり(ウインク)

😉

「片方の目だけを閉じてください」と指示し、患側でウインクができるか確認します。

⑥鼻翼を動かす

👃

「鼻をヒクヒク動かしてください」と指示し、鼻翼の動きを確認します。

⑦頬をふくらます

😮

「頬に空気を溜めて膨らませてください」と指示し、空気が漏れないか確認します。

⑧口笛

😗

「口笛を吹くように口をすぼめてください」と指示し、口輪筋の収縮を確認します。

⑨イーと歯を見せる

😁

「イー」と発音させながら歯を見せるように指示し、口角の挙上と対称性を確認します。

⑩口をへの字に曲げる

😟

「口角を下に引いて、への字の口にしてください」と指示し、口角下制筋の動きを確認します。

🔍 評価スコア入力

安静時評価(1項目)

1. 安静時の対称性

運動評価(9項目)

2. 額のしわ寄せ
3. 軽い閉眼
4. 強い閉眼
5. 片目つぶり(ウインク)
6. 鼻翼を動かす
7. 頬をふくらます
8. 口笛
9. イーと歯を見せる
10. 口をへの字に曲げる

📖 柳原法 実施方法ガイド

🎯 柳原法とは

柳原法(40点法)は、愛媛大学医学部の柳原尚明教授により1976年に考案された顔面神経麻痺の評価法です。安静時の左右対称性(1項目)と9種類の表情運動を、「ほぼ正常(4点)」「部分麻痺(2点)」「高度麻痺(0点)」の3段階で評価し、合計40点満点で麻痺の程度を数値化します。

📊 スコアの判定基準

スコア 判定 重症度 治癒までの目安
38〜40点 正常 ほぼ健常
36〜37点 ほぼ正常 軽微な麻痺あり 数週間程度
20〜35点 軽症 不全麻痺 1〜2ヶ月程度
10〜19点 中等症 部分麻痺 3〜6ヶ月程度
0〜9点 重症 完全麻痺 6ヶ月〜1年以上
✅ 治癒判定 36点以上で、中等度以上の病的共同運動(口を動かすと一緒に目が閉じてしまうなどの症状)がないものを治癒と判定します。

⚠️ 評価時の注意事項

  • ✓ 同一の評価者が経時的に評価することで、より正確な経過観察が可能です
  • ✓ 患者の理解度に応じて、動作の見本を示すことも有効です
  • ✓ 複数回実施し、最良の結果を記録します
  • ✓ 照明を十分に確保し、顔面全体を明瞭に観察できる環境で実施します
  • ✓ 評価結果は主観的要素を含むため、写真やビデオでの記録も併用することを推奨します
  • ✓ 病的共同運動や拘縮などの後遺症の有無も併せて観察します

🏥 臨床的意義

柳原法は、Bell麻痺やRamsay Hunt症候群などの末梢性顔面神経麻痺の重症度評価と予後予測に有用です。特に発症から1〜2ヶ月の経過観察で機能予後をある程度判定できるため、治療方針の決定や神経再建術の適応判断にも役立ちます。

また、経時的評価により治療効果の判定や回復過程の把握が可能となります。日本国内で最も広く使用されている評価法であり、施設間での比較や研究データの蓄積にも適しています。

📚 参考文献

  • Yanagihara N (1976) Grading of facial palsy. In: Fisch U (ed) Proceedings of the third international symposium on facial nerve surgery. Kugler Medical Publications, Zurich, pp 533-535.
  • 羽藤直人. 顔面神経麻痺の診断と治療. 日本耳鼻咽喉科学会会報. 2017;120(1):58-64.
  • Yanagihara facial nerve grading system as a prognostic tool in Bell’s palsy. Otol Neurotol. 2014 Oct;35(9):1669-72.

🔮 予後判定情報

📌 予後判定とは

柳原法のスコアから、顔面神経麻痺の回復までの期間や後遺症のリスクをある程度予測することができます。これは多数の症例研究に基づく統計的なデータです。

📊 重症度別の予後データ(Bell麻痺654例の研究より)

🟢 軽症(20点以上)

⏱️
回復期間: 発症後1〜2ヶ月
治癒率: 6ヶ月以内に99.3%が治癒
特徴: 発症後早期(1〜2ヶ月)に治癒に至る症例が多い
予後良好な指標:
  • 発症1週間以内に12〜14点以上ある
  • 発症1ヶ月で20点を超えている

🟡 中等症(10〜19点)

⏱️
回復期間: 発症後3〜6ヶ月
治癒率: 6ヶ月以内に95.1%が治癒
特徴: 発症後1ヶ月以内に改善傾向を認め、3〜4ヶ月で治癒する症例が多い
注意点: 治癒までに時間を要するため、長期的なリハビリテーションと経過観察が重要です。

🔴 重症(0〜9点)

⏱️
回復期間: 6ヶ月〜1年以上
治癒率: 6ヶ月以内に80.2%が治癒
特徴: 発症後2〜3ヶ月は改善を認めず、治癒に4ヶ月以上を要する。後遺症の発現率が高い
⚠️ 重要な注意事項:
  • 完全な回復が困難な場合がある
  • 病的共同運動などの後遺症が残る可能性が高い
  • 神経再建術などの外科的治療の検討が必要な場合がある
  • 早期からの専門的なリハビリテーションが重要

📈 回復過程の特徴

発症後の経過観察ポイント

  • 発症1週間以内: 麻痺は進行段階。この時点でのスコアが予後予測の重要な指標となる
  • 発症2週間: 麻痺のピーク。この時点で10点以上なら不全麻痺、8点以下なら完全麻痺として予後不良と判定
  • 発症1ヶ月: 改善傾向の有無が重要。20点を超えていれば予後良好の可能性が高い
  • 発症3ヶ月: 中等症の多くがこの時期までに治癒傾向を示す
  • 発症6ヶ月: 軽症・中等症のほとんどがこの時期までに治癒。重症例は更なる経過観察が必要

🎯 後遺症について

主な後遺症の種類

  • 病的共同運動: 口を動かすと目が閉じるなど、意図しない筋肉の同時収縮
  • 顔面拘縮: 顔面筋が硬くなり、動きが制限される
  • 顔面痙攣: 意図しない筋肉の収縮や痙攣
  • ワニの涙症候群: 食事中に涙が出る現象
後遺症を軽減するために:
  • 早期からの適切なリハビリテーション
  • 定期的な経過観察と評価
  • 必要に応じた専門的治療(ボツリヌス療法など)

💊 治療と予後の関係

早期治療の重要性:

  • 発症3日以内のステロイド投与が効果的
  • 中等症以上ではステロイドと抗ウイルス薬の併用が推奨される
  • 早期治療により、重症例でも予後改善の可能性が高まる
⚠️ 重要

予後判定はあくまで統計的な目安です。個人差が大きく、年齢、基礎疾患、発症原因(Bell麻痺、Ramsay Hunt症候群など)によっても予後は変わります。必ず専門医の診断と指導を受けてください。

📚 予後判定の科学的根拠

本システムの予後判定は、以下の研究データに基づいています:

  • 愛媛大学医学部によるBell麻痺654例の長期追跡研究
  • 名古屋市立大学によるBell麻痺392例の回復曲線解析
  • 日本顔面神経学会による多施設共同研究データ

参考文献:

  • 羽藤直人. 顔面神経麻痺の診断と治療. 日本耳鼻咽喉科学会会報. 2017;120(1):58-64.
  • 村上信五ほか. Bell麻痺の予後予測. 日本顔面神経学会誌.
  • Yanagihara N. Facial nerve grading system. ORL. 1988;50(4):242-249.

📋 詳細評価基準

各評価項目の詳細な実施方法、チェックポイント、採点基準を説明します。

項目1: 安静時の対称性

指示方法: 患者を自然な状態で観察します

チェックポイント:

  • 額のしわの左右対称性
  • 鼻唇溝の深さの左右差
  • 口角の位置(下垂の有無)
  • 顔面全体の対称性
採点基準:
4点:完全に対称
2点:軽度の非対称
0点:明らかな非対称

項目2: 額のしわ寄せ

指示方法: 「上を見てください」または「眉を上げてください」と指示

チェックポイント:

  • 額に横じわができるか
  • 左右のしわの深さ、本数
  • 眉毛の挙上の程度
採点基準:
4点:ほぼ正常にできる
2点:部分的にできる
0点:全くできない

項目3: 軽い閉眼

指示方法: 「軽く目を閉じてください」と指示

チェックポイント:

  • 瞼が完全に閉じるか
  • まつ毛が隠れるか
  • 閉眼の左右差
採点基準:
4点:ほぼ正常に閉じる
2点:不完全だが閉じる
0点:全く閉じない

項目4: 強い閉眼

指示方法: 「力を入れて目を強く閉じてください」と指示

チェックポイント:

  • 眼輪筋の収縮力
  • Bell現象の有無
  • 閉眼の強さの左右差
採点基準:
4点:強く閉じられる
2点:弱いが閉じられる
0点:閉じられない

項目5: 片目つぶり(ウインク)

指示方法: 「片方の目だけを閉じてください」と指示(患側で実施)

チェックポイント:

  • ウインクができるか
  • 反対側の目が開いているか
  • 動作のスムーズさ
採点基準:
4点:正常にできる
2点:不完全だができる
0点:できない

項目6: 鼻翼を動かす

指示方法: 「鼻をヒクヒク動かしてください」と指示

チェックポイント:

  • 鼻翼の動きの有無
  • 動きの範囲
  • 左右差
採点基準:
4点:よく動く
2点:わずかに動く
0点:動かない

項目7: 頬をふくらます

指示方法: 「頬に空気を溜めて膨らませてください」と指示

チェックポイント:

  • 空気が漏れないか
  • 左右対称に膨らむか
  • 膨らみの持続時間
採点基準:
4点:十分に膨らむ
2点:わずかに膨らむ
0点:全く膨らまない

項目8: 口笛

指示方法: 「口笛を吹くように口をすぼめてください」と指示

チェックポイント:

  • 口をすぼめられるか
  • 口輪筋の収縮
  • 口の形の対称性
採点基準:
4点:正常にすぼめられる
2点:不完全だができる
0点:できない

項目9: イーと歯を見せる

指示方法: 「イー」と発音させながら歯を見せるように指示

チェックポイント:

  • 口角の挙上
  • 左右の口角の高さ
  • 歯の露出具合
採点基準:
4点:口角が十分に挙上
2点:わずかに挙上
0点:挙上しない

項目10: 口をへの字に曲げる

指示方法: 「口角を下に引いて、への字の口にしてください」と指示

チェックポイント:

  • 口角下制筋の動き
  • 左右対称性
  • 下顎唇筋の収縮
採点基準:
4点:十分に下制できる
2点:わずかに下制できる
0点:全くできない

❓ 使い方マニュアル

🚀 基本的な使用手順

  1. 「評価システム」タブを開く
    最初のタブが評価システムです。ここで実際の評価を行います。
  2. 患者情報を入力
    紫色のボックスに以下の情報を入力します:
    • 患者氏名
    • 患者ID
    • 評価日(自動で今日の日付が入力されます)
    • 評価者名
  3. 評価項目の説明を確認
    各評価項目が絵文字付きのカードで表示されています。実施方法を確認してから評価を始めます。
  4. 評価を実施
    患者に各動作を指示し、結果を観察します。各項目について以下の3段階から選択:
    • 4点(ほぼ正常):健側とほぼ同等の動きができる
    • 2点(部分麻痺):動きはあるが不完全
    • 0点(高度麻痺):ほとんど動きがない
  5. スコアを計算
    すべての項目を入力後、「📊 スコア計算」ボタンをクリックします。合計スコア、重症度判定、そして予後判定(回復見込み)が自動的に表示されます。
  6. 結果をコピー
    「📋 結果をコピー」ボタンをクリックすると、スコアと予後判定を含む結果がクリップボードにコピーされます。WordやExcelなどに貼り付けて使用できます。

📑 各タブの説明

📝 評価システム

実際の評価を行うメインの画面です。患者情報の入力、評価項目の選択、スコア計算、予後判定の表示、結果のコピーがすべてこのタブで完結します。

📖 実施方法ガイド

柳原法の概要、判定基準、評価時の注意事項、臨床的意義などが記載されています。評価の前に一読することをお勧めします。

🔮 予後判定情報

重症度別の回復期間、治癒率、後遺症のリスクなど、科学的根拠に基づく予後判定の詳細情報が記載されています。患者さんへの説明にも活用できます。

📋 詳細評価基準

10項目すべての詳細な実施方法、チェックポイント、採点基準が記載されています。評価に迷った際の参考にしてください。

❓ 使い方

このマニュアルページです。システムの使い方、予後判定機能の説明、よくある質問などが記載されています。

🔮 予後判定機能について

本システムの最大の特徴は、エビデンスに基づく予後判定機能です。

📊 予後判定で表示される情報

  • 予想される回復期間: 統計的に治癒に至るまでの平均的な期間
  • 治癒率: 6ヶ月以内に治癒する確率
  • 回復の特徴: 各重症度での典型的な回復パターン
  • 後遺症のリスク: 病的共同運動など後遺症が残る可能性
  • 注意すべきポイント: 治療や経過観察で気をつけるべき事項

📚 科学的根拠

予後判定は以下の研究データに基づいています:

  • 愛媛大学医学部:Bell麻痺654例の長期追跡研究
  • 名古屋市立大学:Bell麻痺392例の回復曲線解析
  • 日本顔面神経学会:多施設共同研究データ
⚠️ 重要な注意事項

予後判定はあくまで統計的な目安です。実際の回復には個人差があり、年齢、基礎疾患、発症原因、治療開始時期などによって予後は変わります。必ず専門医の診断と指導を受けてください。

🔄 その他の機能

リセット機能

「🔄 リセット」ボタンをクリックすると、入力内容をすべてクリアできます。新しい患者の評価を始める際に使用します。

印刷機能

「🖨️ 印刷」ボタンまたはブラウザの印刷機能(Ctrl+P / Cmd+P)で、評価結果を印刷できます。

コピーされる結果の形式

「結果をコピー」ボタンをクリックすると、スコアと予後判定を含む詳細な結果がテキスト形式でコピーされます。

❓ よくある質問(FAQ)

Q1: オフラインで使用できますか?

はい、このHTMLファイルをダウンロードすれば、インターネット接続なしで使用できます。すべての機能が1つのファイルに含まれています。

Q2: 予後判定はどのくらい正確ですか?

654例のBell麻痺患者の研究に基づいており、統計的には信頼性が高いデータです。ただし、個人差があるため、あくまで目安としてご使用ください。

Q3: データは自動保存されますか?

いいえ、ブラウザを閉じると入力データは消去されます。必要に応じて結果をコピーして保存してください。

Q4: スマートフォンやタブレットで使用できますか?

はい、レスポンシブデザインを採用しているため、スマートフォンやタブレットでも快適に使用できます。

Q5: 予後判定は全ての麻痺に適用できますか?

本システムの予後判定は主にBell麻痺のデータに基づいています。Ramsay Hunt症候群や外傷性麻痺など、原因によって予後が異なる場合があります。

⚠️ 注意事項

  • 評価には主観的要素が含まれます。同一評価者による経時的評価を推奨します。
  • 可能であれば、写真やビデオでの記録も併用することを推奨します。
  • スコアだけでなく、病的共同運動や拘縮などの後遺症の有無も観察してください。
  • 予後判定はあくまで統計的な目安です。個人差が大きいことをご理解ください。
  • 本システムは評価の補助ツールです。詳細な診断や治療方針は、必ず医師の判断に従ってください。

🖥️ 技術仕様

  • 対応ブラウザ: Chrome, Firefox, Safari, Edge(最新版推奨)
  • 必要な環境: インターネット接続不要(ローカルで動作)
  • データ保存: ブラウザを閉じると入力データは消去されます
  • ファイル形式: 単一HTMLファイル(追加ファイル不要)
  • 予後判定: 科学的根拠に基づく自動判定機能

TOP